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文責:横幕鍼灸院 院長 横幕胤和
最終更新日 2024年3月3日
緑内障は、視野が狭くなる病気で、40代以降の20人に1人は発症していると言われています。眼圧が上がることで視神経に障害が生じて緑内障が起こるとされ、その対応法は眼圧を下げることです。
緑内障の方の中には、登山やダイビングを趣味としている方や、チャレンジしてみたいと思っている方もいらっしゃるでしょう。
しかし、高い所や水中ということで、気圧や水圧が眼圧に影響するのではないかと気にかかるのではないでしょうか。
緑内障でない方でも、登山やダイビングというのは日常と違った環境であるため、さまざまな影響を受けて具合が悪くなり、中断せざるを得ない場合もあります。
緑内障の方が登山やダイビングを楽しむためには、登山やダイビングによる緑内障ヘの影響を知ることが大切です。
このページでは、緑内障の方が登山やダイビングをする際にどのような影響があるのか、どのような点に気をつければ良いのかについて詳しく説明しております。
【目次】
緑内障とは、眼圧が上がることで視神経を圧迫し、視野が狭くなったり見えにくい部分が出てきたりする病気です。
緑内障はゆるやかに進行し、初期段階では自覚症状がないため、気づきにくく、視野が狭いことに気づいたときには、症状がかなり進んだ状況と言えます。
つまり発症してから長期間が過ぎたことになります。
片側の眼に視野欠損(しやけっそん:視野が欠けること)があっても、日ごろ私たちはものを両眼で見ているため、反対側の目が補って気づきにくいのです。
眼球内は房水(ぼうすい)と呼ばれる液体が循環をしており、眼の組織に栄養を与えています。この房水の存在によって眼球内に圧力が生じ、これを眼圧と言います。通常、房水の生産量と排出量のバランスが取れ、一定の眼圧を保っています。
何らかの原因によって排出がうまくいかなくなると、房水量のバランスが崩れ、眼圧が上がってしまいます。眼圧が上がると視神経が圧迫され、脳へ画像情報を伝達する機能に障害が生じます。
これによって視野が欠けたり、見えにくくなったりすることが緑内障です。眼圧が上がることが緑内障の原因として重要視されています。
眼圧が正常範囲であっても緑内障を発症することがありますが、眼圧が高くても正常範囲でも、眼圧を下げることで緑内障の治療を行います。緑内障の対応では、主に眼圧を下げるお薬を使います。お薬で改善されない場合は手術をすることがあります。
私たちは、登山をしたり、標高の高い地方へ旅行をしたりすることがあります。そのような高所にて受ける身体ヘの影響には、どのようなものがあるでしょうか。
標高が高くなればなるほど、気圧が低くなり、大気中の酸素が少なくなります。一度の呼吸で取り入れる酸素も不足しているため、身体ヘ十分な酸素を行き渡らせることができません。
その結果、高山病と呼ばれる次のような症状が現れてくるのです。
(1)急性高山病
山酔いとも言い、重症化すると高所肺水腫(はいすいしゅ)を引き起こすことがあります。
(2)高所肺水腫
(3)高所脳浮腫(のうふしゅ)
高所にて受ける影響は眼にも及び、雪盲(せつもう)、高所性網膜症などの症状があります。雪盲は紫外線の強い高所でのいわゆる眼の日焼けで、雪目(ゆきめ)とも言い、激しい痛みを感じます。
緑内障ヘの影響もあります。低酸素状態で視神経乳頭(ししんけいにゅうとう)に障害が生じ、緑内障が悪化する可能性があります。視神経乳頭とは、網膜の視神経の線維が集まっている部分のことです。
また、眼圧が急上昇し、目に強い痛みをもたらす急性隅角閉塞性(ぐうかくへいそくせい)緑内障を起こす可能性もあります。
海の中に潜るダイビングを楽しむ方もいらっしゃるでしょう。しかし、水中にて受ける身体ヘの影響もあることを忘れてはいけません。深く潜るほど、水温は下がり、水圧は高くなります。
(1)窒素(ちっそ)酔い
水圧が高くなると、タンク内の窒素が血液に溶け込み、お酒を飲んだときのような状態になることがあります。深度30m以上で起こることが多いのですが、体調にもよります。
(2)低体温症
水中では、陸上より体温が下がりやすく、体温の低い状態が長時間続くと手足のしびれや意識障害を起こします。
(3)減圧症
体内に窒素が残った状態でダイビングを終えると、体内に気泡が生じ組織を圧迫したり、血流障害を起こしたりして、関節に痛みが生じます。
(4)眼ヘの影響
水や異物による刺激や紫外線を受けたり、細菌感染により結膜炎を起こしたりすることがあります。また、水圧により眼圧が上がり、眼圧が高い状態が続くと緑内障の悪化につながる可能性があります。緑内障の方にとってダイビングはあまり好ましくありません。
高所や水中では眼圧が上がる可能性があります。緑内障の方が登山やダイビングをする際の注意点として、どのようなものがあるでしょうか。
(1)緑内障の方が登山をする際の注意点
高所では眼圧が上がる可能性がありますので、緑内障の方が登山をする場合は、特に体調を万全の状態に整えて臨みましょう。
一気に登るのではなく、ゆっくりと高さに体を慣らしながら登りましょう。
一方で高山病の症状と似た副作用が出て、判別が難しい場合があります。
高山病の悪化にしろ、薬の副作用にしろ、体調が悪くなった場合はまず安静にして、少し体調が回復したら下山しましょう。
(2)緑内障の方がダイビングをする際の注意点
ダイビングをすると眼圧が上がる可能性がありますので、緑内障がある方は、定期的に眼圧の検査を受けることが大切です。ダイビングをしたあとに眼圧が上がるようであれば、中止しましょう。
また、ダイビングを楽しむ際は、あまり深く潜らない、潜る時間を短めにするなど、眼に負担をかけないように工夫しましょう。
当院では緑内障でお困りの方に対して、以下の方針で改善を目指します。
まず大切なのは眼圧の低下を目指すことです。眼圧が長期にわたり、高い状態が続きますと、視神経が圧迫され緑内障の症状が進行する可能性があります。
当院では、眼圧を下げるツボに鍼灸施術を行い、眼圧の低下を目指します。
眼圧が正常であっても、緑内障が進行するケースがあります。網膜の血流が悪くなることが、視野狭窄の症状を悪くする可能性があると考えます。
一般的に見逃しがちな原因ですが、当院では網膜の血流を改善するためのツボを優しく施術して改善を目指しま。
緑内障でお困りの方は、自律神経のバランスが乱れやすい状態になりがちです。自律神経のバランスが乱れますと、不安・イライラ・胃腸障害・めまいなど多数の自律神経失調症の症状が出やすくなります。
自律神経のバランスは全身に影響を与えます。当然、目にも影響が出やすくなります。自律神経のバランスを整えることは、緑内障の改善にとってとても重要だと考えております。
緑内障の方が登山やダイビングをするときは、気圧の変化や水圧の影響で眼圧が上がる可能性があることをよく理解した上で楽しみましょう。
ただし、それらの影響で眼圧が上がり緑内障が悪化しそうな場合は中止すべきです。
緑内障ヘの影響を怖れるばかりではなく、対策をすれば全くできないわけではありません。きちんと定期検査を受け、体調管理をしながら工夫すれば登山やダイビングを楽しめます。
緑内障は目のトラブルだけに、とても不安の大きい症状です。緑内障を改善するためには、原因をみつけ、しっかりと対応することが大切です。一人悩まず、あきらめないでください。
兵庫県宝塚市 NIさん 80歳 女性
Q1.当院の鍼灸施術を受ける前は、どのようなお悩みや気になることがありましたが?
緑内障で手術が必要という診断を受けて不安な日々でした。
Q2.(上記の状態が)ある事で、どのような嫌な思いをしましたか?
失明したらどうしようと悪い方ばかりを考え、精神的に落ち込み、睡眠不足になったりと辛い日々でした。
Q3.実際に当院の鍼灸施術を受診してみて、どのように感じましたか?
鍼灸治療は初めてでしたので、不安でしたが、先生が「大丈夫ですよ、頑張りましょう」と言ってくださいましたので信じて通わせていただきました。
そのうちに、看板の文字が明るく見えるようになったり、体力もつき、体調も良くなってまいりました。病院で視野の再検査があり、良くなっておりました。主治医の先生も「前回は緊張していたんでしょうかね」「手術したくてもいいですね」と言って頂きました。
悪くならなければいいと思っておりましたので、まさか良くなるとは思っていませんでしたので、私もとても驚き嬉しかったです。
先生に助けていただき感謝の気持ちで一杯です。先生本当にありがとうございました。
Q4.当院へのご意見・ご要望があれば、ぜひお聞かせください。
これ以上悪くならないように、これからも治療を続けて頂きたいと思っております。先生はじめ、スタッフの皆様方もとても優しく感謝しております。今度共よろしくお願い致します。いつも本当にありがとうございます。
*個人の感想であり効果を保証するものではありません。
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