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更新日:2018年2月20日
緑内障は、視野が狭くなる病気で、40代以降の20人に1人は発症していると言われています。眼圧が上がることで視神経に障害が生じて緑内障が起こるとされ、その治療法は眼圧を下げることです。
緑内障の方の中には、登山やダイビングを趣味としている方や、チャレンジしてみたいと思っている方もいらっしゃるでしょう。
しかし、高い所や水中ということで、気圧や水圧が眼圧に影響するのではないかと気にかかるのではないでしょうか。
緑内障でない方でも、登山やダイビングというのは日常と違った環境であるため、さまざまな影響を受けて具合が悪くなり、中断せざるを得ない場合もあります。
緑内障の方が登山やダイビングを楽しむためには、登山やダイビングによる緑内障ヘの影響を知ることが大切です。
このページでは、緑内障の方が登山やダイビングをする際にどのような影響があるのか、どのような点に気をつければ良いのかについて詳しく説明しております。
【目次】
緑内障とは、眼圧が上がることで視神経を圧迫し、視野が狭くなったり見えにくい部分が出てきたりする病気です。
緑内障はゆるやかに進行し、初期段階では自覚症状がないため、気づきにくく、視野が狭いことに気づいたときには、症状がかなり進んだ状況と言えます。
つまり発症してから長期間が過ぎたことになります。
片側の眼に視野欠損(しやけっそん:視野が欠けること)があっても、日ごろ私たちはものを両眼で見ているため、反対側の目が補って気づきにくいのです。
眼球内は房水(ぼうすい)と呼ばれる液体が循環をしており、眼の組織に栄養を与えています。この房水の存在によって眼球内に圧力が生じ、これを眼圧と言います。通常、房水の生産量と排出量のバランスが取れ、一定の眼圧を保っています。
何らかの原因によって排出がうまくいかなくなると、房水量のバランスが崩れ、眼圧が上がってしまいます。眼圧が上がると視神経が圧迫され、脳へ画像情報を伝達する機能に障害が生じます。
これによって視野が欠けたり、見えにくくなったりすることが緑内障です。眼圧が上がることが緑内障の原因として重要視されています。
眼圧が正常範囲であっても緑内障を発症することがありますが、眼圧が高くても正常範囲でも、眼圧を下げることで緑内障の治療を行います。緑内障の治療では、主に眼圧を下げる点眼薬を使います。点眼薬で改善されない場合は手術をすることがあります。
緑内障は適切な治療を行わずに放置すると失明の危険性がありますが、早期発見・早期治療により、症状の進行を抑え、視野を保つことができます。
私たちは、登山をしたり、標高の高い地方へ旅行をしたりすることがあります。そのような高所にて受ける身体ヘの影響には、どのようなものがあるでしょうか。
標高が高くなればなるほど、気圧が低くなり、大気中の酸素が少なくなります。一度の呼吸で取り入れる酸素も不足しているため、身体ヘ十分な酸素を行き渡らせることができません。
その結果、高山病と呼ばれる次のような症状が現れてくるのです。
(1)急性高山病
山酔いとも言い、重症化すると高所肺水腫(はいすいしゅ)を引き起こすことがあります。
(2)高所肺水腫
(3)高所脳浮腫(のうふしゅ)
高所にて受ける影響は眼にも及び、雪盲(せつもう)、高所性網膜症などの症状があります。雪盲は紫外線の強い高所でのいわゆる眼の日焼けで、雪目(ゆきめ)とも言い、激しい痛みを感じます。高所性網膜症は、酸素が少ないために起こる網膜の出血です。
緑内障ヘの影響もあります。低酸素状態で視神経乳頭(ししんけいにゅうとう)に障害が生じ、緑内障が悪化する可能性があります。視神経乳頭とは、網膜の視神経の線維が集まっている部分のことです。
また、眼圧が急上昇し、目に強い痛みをもたらす急性隅角閉塞性(ぐうかくへいそくせい)緑内障を起こす可能性もあります。この場合は緊急に処置をしなければ失明する危険性があります。
海の中に潜るダイビングを楽しむ方もいらっしゃるでしょう。しかし、水中にて受ける身体ヘの影響もあることを忘れてはいけません。深く潜るほど、水温は下がり、水圧は高くなります。
(1)窒素(ちっそ)酔い
水圧が高くなると、タンク内の窒素が血液に溶け込み、お酒を飲んだときのような状態になることがあります。深度30m以上で起こることが多いのですが、体調にもよります。
(2)低体温症
水中では、陸上より体温が下がりやすく、体温の低い状態が長時間続くと手足のしびれや意識障害を起こします。
(3)減圧症
体内に窒素が残った状態でダイビングを終えると、体内に気泡が生じ組織を圧迫したり、血流障害を起こしたりして、関節に痛みが生じます。
(4)眼ヘの影響
水や異物による刺激や紫外線を受けたり、細菌感染により結膜炎を起こしたりすることがあります。また、水圧により眼圧が上がり、眼圧が高い状態が続くと緑内障の悪化につながる可能性があります。緑内障の方にとってダイビングはあまり好ましくありません。
高所や水中では眼圧が上がる可能性があります。緑内障の方が登山やダイビングをする際の注意点として、どのようなものがあるでしょうか。
(1)緑内障の方が登山をする際の注意点
高所では眼圧が上がる可能性がありますので、緑内障の方が登山をする場合は、特に体調を万全の状態に整えて臨みましょう。
一気に登るのではなく、ゆっくりと高さに体を慣らしながら登りましょう。
日ごろ眼圧を下げる点眼薬を使用しているのであれば、それを使います。緑内障によく使われている薬ダイアモックスは、眼圧を下げる効果とともに急性高山病を予防する効果もあります。
一方で高山病の症状と似た副作用が出て、判別が難しい場合があります。高山病の悪化にしろ、薬の副作用にしろ、体調が悪くなった場合はまず安静にして、少し体調が回復したら下山しましょう。
また、眼圧の急激な上昇による急性隅角閉塞性緑内障の疑いがある場合は、緊急性がありますので、迅速に救助を依頼しましょう。
(2)緑内障の方がダイビングをする際の注意点
ダイビングをすると眼圧が上がる可能性がありますので、緑内障がある方は、定期的に眼圧の検査を受けることが大切です。ダイビングをしたあとに眼圧が上がるようであれば、中止しましょう。
また、ダイビングを楽しむ際は、あまり深く潜らない、潜る時間を短めにするなど、眼に負担をかけないように工夫しましょう。
緑内障の方が登山やダイビングをするときは、気圧の変化や水圧の影響で眼圧が上がる可能性があることをよく理解した上で楽しみましょう。ただし、それらの影響で眼圧が上がり緑内障が悪化しそうな場合は中止すべきです。
緑内障ヘの影響を怖れるばかりではなく、対策をすれば全くできないわけではありません。きちんと定期検査を受け、体調管理をしながら工夫すれば登山やダイビングを楽しめます。どうぞあきらめないでください。
土曜日・日曜日も診察しています。
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